仮殿地鎮祭

次第
当日早旦仮殿斎場を装飾す
時刻斎主以下祭員及び年番町役員所定の座に著く
次に修祓
次に降神(此の間警蹕諸員磬折)
次に斎主一拝(諸員之に倣ふ)
次に神饌を供す
次に斎主祝詞を奏す(此の間磬折)
次に四方祓(斎主敷地を祓ひ散供を行ふ)
次に地鎮の儀(代表者祭員より之を受け所作を行ふ)
次に鎮物を埋納す
次に斎主玉串を奉りて拝礼
次に参列代表者玉串を奉りて拝礼
次に神饌を撤す
次に斎主一拝(諸員之に倣ふ)
次に昇神(此の間警蹕諸員磬折)
神酒拝戴

解説
仮殿とは文字通り仮の社殿であり「かりでん」と読まれるほか、氏子の間では「おかりや」と称されることが多い。これは「御仮屋」を訓じたものであり、「御仮殿」との表記も見られるがいずれにせよ總社宮の御祭神を年番町内にお迎えするために仮に設ける社のことである。
年番町の最も重要な役割が御祭神の歓待であり、その場となるのが仮殿である。場所の選定は年番町に一任され、町内の適宜の場所が選ばれる。例年8月末から9月初頭に年番町の役員が参列しての地鎮祭を行う。式次第は一般的な地鎮祭と同様であり、地鎮の儀における鎌、鍬、鋤の所役は概ね祭典委員長、仮殿部長、神輿部長が行うことが多い。地鎮祭後、總社宮に保管されている部材が運ばれ、建て方が行われる。社殿部分のほか参拝者へ神酒を勧めたり、供奉行列後の休憩所などがテントなどにより併設され、手水舎や参道の庭園など年番町仮殿部の趣向が凝らされる。